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Channel: サブカルチャーマシンガン
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和解への第一歩 凛とチア。 第20回「母と子」 感想(ヤングジャンプ2017年52号)

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                     今週のカラーはたまちゃんだっ!(喜び)










凛太郎は何ていい子なんだろう・・・(涙)。
正直な話、別に悪い事やってんじゃないんだから、
手前のやりたいことを実直にやればいいだけの話だと思うんです。
 だけど、「自分に正直に生きる」事は、
時として誰かを意図せず傷付ける・・・のも事実なんですよね
凜ちゃんは、親を泣かせたくない、心配掛けたくない、感謝している。からこそ、
例え自分の望まない道だったとしても我慢して気持ちを押し殺して、「親の為に」生きる決意をしました
それは傍から見れば(ある意味)殊勝な判断だったのかもしれない
そして、性格が優しい(優し過ぎる?)からこその当たり障りのない決断だった・・・事もまた揺ぎ無い現実で。





だけど、
それが本当に凛太郎にとっての「幸福」なのかは疑問が残る。
良く言えば殊勝、悪く言えば妥協に過ぎなくて、それで本懐が遂げられる、、、とは思わない。
大体、「あの人を傷付けないように」「この人も傷付けないように」って
誰も彼もの事を気にしてバランスを取るように生きたとして、
それって果たして“いい人生”って言えるんだろうか?
本当に自分が信じた道を、
愚直に歩む人生・・・
やっぱり真実は「そこ」にしかない、と自分は思う
それでも、母親の想いを最優先にして自分を押し殺す事が出来る凜ちゃんは既に大人の風格があるのも事実でした。

こういうのって実際複雑なんですけどね・・・
多分どっちを選んでも後悔は必ず残るものだから、
決して正解が見えない中で頑張らなきゃいけないのが辛いところなんですけど、
でも、本当の「青春」って(個人的には)こういう事のような気も読んでてするんですよね。
青春は、決して甘いだけじゃない、楽しいだけじゃない。悩んで苦しんで助けを求めて、
そういう試行錯誤/右往左往の末に「何か」を掴むものだから・・・。

そういった意味合いでは、
本作は本来の意味合いでの“青春漫画”と言えると思います
正直派手さはあんまりないし、ショッキングな展開で釣る器用さも少ないですが、
それでも、これほどまでに“青春”を清く正しく描けてる作品も早々無いように感じるんですよね

京極兄としては、
やっぱりどこかでチアに未練だったり後悔が残っていて、
本当は凜にある種「託してる」部分もあったりするのかもしれません
もしかしたら、今後コーチに就任するのかもしれないですけど・・・
そういうのもまた「青春」っぽくて素敵ですよね!
散々不穏な展開が繰り広げられた末に、
こんなに爽やかな結末が待っているなんて・・・!!と、また本作に惚れ直す事が出来た20回目でした
コミックスも出ましたし、カラーも連発してますし、この調子でまた人気を取り戻して欲しいですね
個人的には始まった時からずっと大好きで最高の内容だと思ってますが・・・
ある種初回のインパクトが強すぎたのかもしれませんね。

でも、じわじわとこの漫画の良さが確実に伝わっていって欲しい。その為に自分も応援、頑張ります。















それにしても、
何気に母が可愛い・・・(笑
ちょっと病みつつも息子大好きなトコロがいいっすね
複雑な想いを抱えつつ、「去ること」を恐れて認めてくれた母親。
だけど、そんな妥協にも似た気持ちではなく、心の底から認めてくれる日を・・・
個人的には心待ちにしています。そして、修ちゃんと和解出来る日も。


今週は、
始まって以来最も素晴らしかった話数だったんじゃないでしょうか
このタイミングでカラー取って来てくれた方には本当に感謝したい
個人的には他のYJの人気作にも全く負けてない面白さだと思っているので、
こういう傑作回の連発から徐々に徐々に人気を博していってもらいたい。
最後の写真の演出もまた泣かせる粋さがあって良かったなあ・・・。

それと、
個人的にたまちゃん推しなんで(笑
カラーがたまちゃんだったのも本気で嬉しかった!
シロ彦さんにお礼の手紙出さなきゃ!今度こそ真剣に。



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