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Channel: サブカルチャーマシンガン
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ランクヘッド LUNKHEAD TOUR 2015 FINAL 野音でYeah!!!!@日比谷野外大音楽堂 15.9.22

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先週の火曜日、ちょうど一週間前ランクヘッドの野音ワンマンを観に日比谷に行ってました
日比谷って言っても最寄り駅は霞ヶ関な訳ですが・・・っていうか、それすらもううっすらとしか覚えていなくて
それくらい野音に行くのが久々だったって事なんですよね。そういえば昔はもっと行ってたよなー。とかなんとなく思い出しました
もう秋口、秋の匂いたっぷりで、でも夏の残り香もうっすらとしていたあの日の野音は
そんな感傷と、そしてここに至るまで歩んで来た日々を思い起こさせるには十分な雰囲気をはらんでいました。

所謂ライブハウスのイメージが強いランクヘッド、
特に小ハコでどしゃめしゃにやるイメージが強いのが個人的にあったんで
そんなランクが野音っていうだけで不思議な感覚っちゅうか、感慨深いものがありました
ここに居る大勢の人々ってみんなランク好きなんだよなあ・・・って思うと正直嬉しいですよね
野音によく行っていたあの頃と比べると純粋さも不確かな希望も何もかもが擦り減ったなあ・・・って物悲しい気分になりましたけれど、
それでも、未だにランクヘッドが好きで、ランクヘッドのライブが大好きって事は全く変わっていなくて。
そんな事も、あくまで個人的な話ですけど嬉しかったですし、
ずっと聴き続けて毎年ライブに行ってるからこそこんなに気持ちが高ぶるんだなあ。ってしみじみ感じました。
これが数年ぶりに観に行きます~とかだったらあそこまでの感慨深さはなかったと思う。
いや、別に数年ぶりでも全然良いと思いますが、ずっと行き続けるのもそれはそれでご褒美があるよ。って話ですね。
実際俺も数年ぶりとか全然ありますし、数年ぶりは数年ぶりで如実に進化した良さを感じられるとかありますけど(笑
この日はなんとなく、そんな事を感じていたのでした。初めてランクのライブを観てからも、もう9年近く経ちますね。
初めて観たのは「プルケリマ」の頃でした。











涼しかったけど、どことなく夏の匂いも残ってたので・・・
って事かどうかは分かりませんが、一曲目は「夏の匂い」でした
多分この曲野外でどうしても演りたかったんだろうなあ、、、なんて聴いてて感じました 雰囲気たっぷり。
続く「シンフォ二ア」はもう素晴らしかったです 小ハコに似合うようなアグレッシブな楽曲が多いランクですが
逆に大きなステージで映えるような壮大なロックナンバーもちゃんと鳴らしてたりもするんですよね
あんな大きなハコで大勢の前で“救われたっていい”
何も気にせず、誰も気にせず、幸せになっても救われても構わないんだ。というメッセージ性が高らかに響いていて堪らなかった
歌も好調気味でリバーブ掛ったギターの音も心地良く早速野音の醍醐味を満喫

「この足で野音までやって来たぜ!」という曲中の叫びも感動的だった「前身/僕/戦場へ」、
この叫びは毎回地方もきっちり回っているランクを度々感じて来たからこそよりしみじみ感じられました(と、いっても自分が地方で参加したのは大概千葉ですが 笑)
でも、これも長年続けて彼らの“自力”とファンの想いで辿り着かれたからこそなんだろうなあ・・・とか思いました
歌詞の内容にも感化されつつ、「僕たちには時間がない」というこれまた頷けるテーマ性の楽曲で観客を魅了していく


前のめりに「シューゲイザー」、
「多分あんたは真面目過ぎんだよ だからそんなに生きにくいんだよ」っていうフレーズにビシビシ来ながら(俺は真面目じゃないけど 笑)、
名曲「体温」を感情を込めて歌い響かせる姿にも頼もしさを感じました
この曲もこういう大舞台で似合う歌詞の内容でもあるなあ・・・とか思いながら
光の演出も大きなステージならではでテンションが上がった「闇を暴け」、
そしてアウトロの轟音含めて最高に気持ち良かった「ENTRANCE」。


不安なんだよ、そんな事
生きてるんだぜ 無くなりゃしねえよ

こんな事をただただ真っ直ぐに、男らしくぶっきらぼうに歌ってくれるランクヘッドにちょっと気持ち救われました
まったくもってその通りですし、歌も演奏も非常に一体感があってバンドとしても相当クオリティの高い一曲だったと思います
少なくとも、ちょっとテンションが落ちてたり気持ちの置きどころが分からない時にこの曲の光景と歌が脳内で現れ響くくらいには個人的に最高な一曲でした
っていうか、この曲はちょくちょくライブで聴いた事があったんだけど、ここまでストレートにガツンと響いた事は無かったかも分からんですね
ぶっきらぼうで、だけど、そこが男らしくて頼もしい。そんなランクの魅力の側面の一つが確かに出ていて堪らない一曲でした。
個人的にはこの日の中でも随一にカタルシスがあった曲で、メンバーもすっごくキラキラしているように思えましたね。
スマートさに背を向けて必死に足掻くランクヘッドの真骨頂を垣間見ました。

「神様なんていない」「誰か教えて」と新譜から2曲続けて
「誰か教えて」の方は元々スケール感も含むアレンジなので余計に神妙にかつ(音的に)気持ち良く響いていました


で、ここでまさかのレア曲の「星の欠片」だった訳ですが
この曲はいつぞやの千葉LOOKでも聴いてたので自分的にはちょい久々くらいの感覚でした(笑
これがまた、秋口に来ていた涼しげな野音には最高に似合っていて正にベストなチョイスだったかと思います
みんなこの星のかけら(一員)なのに、かけら同士で傷付け合って・・・という嘆きとメッセージを含む演奏でそこもまた物憂げなこの季節には合っていた様に思う。
またも叙情的なバラッド「月の城」で、でもバラッドなのにガツンと来るエッジの効いたアレンジもまた良かったですね
物寂しげな作中観も非常にこの季節と夜に合っていて、かつ星の次に月~っていう選曲はムードたっぷりで素晴らしかったなあ、と。
この日は選曲も冴えてたんですね。続く「うちにかえろう」も本当アットホームな雰囲気そのまんまで心地良かったです。

個人的に「ENTRANCE」に続けてこの日のハイライトだったのが「スターマイン」、
誰もが救われはしない中で、寂しさからは逃れられない中で、それでも今を楽しんでいた・・・っていう歌詞に於ける情景が
まんまランクのこの曲を懸命に楽しむお客さんに重なっていてそこも含めて胸が締め付けられて尚且つ楽しい、、という
物凄く感傷的な気分にさせられる名曲としてこの日は特に仕上がっていた様に思う
しかも野音で、夏の残り香がまだある中でっていう状況もオツで堪らなかったですねえ
巨大うちわを使って観客を煽る小高芳太朗のアクションも楽しすぎたし、盛り上がり的にも間違いなくピークを刻んでました
あくまで個人的な主観ですが、この日の主人公(メインキャラ)の一人がやっぱ「スターマイン」だったのかな、って今振り返って感じています。
この日のこの曲の光景は中々忘れられるもんじゃなかったと思う。間違いなく、“最高”でした。

「シンドローム」で爆上げしてから、
「アルピニスタ」で全力のシンガロング推奨で会場のボルテージを最高潮に上げ切る
それはここまでランクヘッドの音楽に頷いて共に闘ってきた人々の魂そのものだったように思います
そして、これからも共に闘っていく事を誓うような狼煙に近いものだったようにも思う
なんか、本当にそんな気がしたんです。

最後はアルバムのラストチューン「玄関」をしっとりと響かせて締め。しっかりと盛り上がりはキープしつつも、
ランクヘッドらしい“寂しさ”の表現もきっちり提示し切った素晴らしいステージングだったと思います。
 序盤に救われたって良いと歌う「シンフォ二ア」だったりこの足で歩いて来たと叫ぶ「前進/僕/戦場へ」で感慨深さをまず煽って
中盤でそんなランクのガムシャラさ加減をしっかりと聴かせて、後半では夜空に包まれた会場にこれ以上なくフィットする楽曲を選出
最後はランクらしく爆上げして、「これから」を感じさせて終わる・・・っていうのは完璧に近い流れだったかと思う。
正に全身全霊を繰り広げて来たランクヘッドの核がしっかりと伝わって来た渾身のワンマンでした。
ランクヘッドのメンバー、スタッフ、会場関係者、そしてあの日共にシンガロングしたお客さん達に心から感謝、します。
ランクヘッドはいつまで経っても格好良いバンドのままだったので、いつまで経っても格好良いバンドのままでいて下さい。これからも応援してます。











1.夏の匂い
2.シンフォ二ア
3.前進/僕/戦場へ
4.僕たちには時間がない
5.シューゲイザー
6.体温
7.闇を暴け
8.ENTRANCE
9.神様なんていない
10.誰か教えて
11.星の欠片
12.月の城
13.うちにかえろう
14.スターマイン
15.シンドローム
16.アルピニスタ
17.玄関

18.幻灯
19.スモールワールド

20.カナリアボックス












これだけ大勢の人がいるのだから~と言ってライトを全部消して、
みんなのケータイの光を使って奏でた「幻灯」もまた感動的でとても良かったです
野音だから出来た演出で、こういうところもまた“家感”があってじんわり来たなあ、と。
多分これだけ大勢の人の熱量を感じれたのもメンバーにとっては嬉しかったんじゃないかな、なんて思う。
「スモールワールド」「カナリアボックス」などかつては定番だったけど、最近はかならずしも演る訳ではない~って
ナンバーを最後に連発したのも今までのファンに対する感謝を感じさせてくれてとても良かった。
でも、こういう大舞台のライブにはきっと「カナリアボックス」みたいな曲がよく似合う。
自分も、今まで出会って温かい感情をくれた人々にさり気なく感謝の気持ちを(心の中で)浮かばせつつ、
「家」というアルバムのリリースツアーに偽りのない温か味をバラまいてこの日の記念碑的なワンマンは幕を閉じました。

ランクヘッドが泥臭く、ガムシャラに歩いて来てようやく掴み取った野音ワンマン、
そこは今までの歴史も、これからも奮闘するぞという気概もしっかりと伝わって来る予想以上に素晴らしいものでした。
正直日常生活では毎日のように心が折れまくってるので、ランクヘッドみたいなバンドが居続けてくれる事は非常に助かります。
16年目も、よろしくお願いします。





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